脱腸の膨らみの戻し方｜おさえておきたいコツと注意点

脱腸は多くの人が悩む病気で、その典型的な症状は鼠径部に現れる柔らかいぽっこりとした膨らみです。

この記事では、脱腸の膨らみの適切な戻し方をご紹介します。また、脱腸を放置する危険性についても触れます。

脱腸とは

脱腸は、医学的に鼠径ヘルニアとも呼ばれる病気です。

この脱腸は、足の付け根（鼠径部）にある筋肉や筋膜が弱くなることで、腸や脂肪などの内臓脂肪が皮膚下に押し出される病気を指します。

大人の場合は、加齢が主な原因であり、年を重ねるごとに鼠径部の組織（筋肉や筋膜）が弱まり、脱腸を発症することがあります。

脱腸の症状である膨らみを戻す方法

脱腸の典型的な症状は、鼠径部に現れる柔らかいぽっこりとした膨らみです。

この膨らみを戻す適切な方法は、まず横になり、できる限り力を抜いた状態で、手で膨らみを包み込むようにしておなかの中に向かって押し戻すことです。

立っていると、腸や脂肪の重さで鼠径部に負担がかかりますが、横になると重さが背骨に分散され、鼠径部への負荷が軽減されます。また、痛みなどの症状がある場合、腹部に力が入りがちで、お腹の圧力が上昇します。
そのため、横になってリラックスしながら膨らみを押し戻すことが重要です。

脱腸を放置すると命に危険が及ぶ可能性も

脱腸の症状である柔らかい膨らみが消失しても、そのまま病気を放置すると危険です。
なぜなら、嵌頓という危険な状態が起こりうるからです。

嵌頓とは、腸が筋肉の外に飛び出した状態のまま、おなかの中に戻らなくなる状態のことを言います。この状態が続くと、筋肉が腸を圧迫し、腸への血流が減少します。これにより、腸の内腔が狭くなり、「腸閉塞」という状態になり、腹痛や嘔吐などの症状が出ます。

さらに、腸が締め付けられ続けると、腸壁が壊死し、腹腔内に腸液が漏れ出して「腹膜炎」という危険な状態になります。この場合、緊急手術が必要であり、命に危険が及ぶこともあります。

脱腸の症状がある場合は、医療機関を受診しましょう

脱腸の典型的な症状は、鼠径部に現れる柔らかい膨らみです。この膨らみを戻す適切な方法は、まず横になり、できる限り力を抜いた状態で、手で膨らみを包み込むようにしておなかの中に向かって押し戻すことです。

しかし、症状が消えたり、改善したからといって脱腸を放置するのは危険です。命に関わる嵌頓を発症するリスクがあります。

脱腸の症状がある場合は、適切な診断を受けるためにまず医療機関を受診しましょう。

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